QRcodeDTTとは

埼玉SMART方式を用いた訓練においても,紙ベースの情報管理,伝令,無線による情報授受では,記入,転写,伝達,配布の遅れ,誤記,言い間違い,聞き間違いなどによる関連部署間での情報伝達の誤り,回線の制限による情報伝達の遅れなどが生じます。さらにタッグによる傷病者のトラッキングができないという問題は解決できていません。これらの問題を克服する方法としてタッグのデジタル化が期待されており,すでにICタッグを用いた情報管理システムが上市されていますが、いまだ全国に普及するに至ってはいません。
そこでわれわれは導入コストを最大限に抑えた情報収集システムの存在意義があると考え、QRcode、GPSなどを用いたシステムQRcodeDTTを開発してきました。

QRcodeDTTの概要

管理者はインターネット(以下IT)上のサーバーに災害時に発生した傷病者情報を格納するデータベース(以下,DB)を開設します。一人の傷病者情報を保存記録するDBには唯一固有のQRcodeでのみ接続(登録および閲覧)可能です。ITに接続した読み取りアプリケーションをインストールしている携帯端末は,QRcodeを通じ個別の傷病者情報を格納するDBに接続可能です。DBの情報は,視認容易なウェブページとして表示されます。QRcode はシール化し事前に災害医療に携わる消防組織等に配布しておき,救急隊等は現有するタッグの3枚目にQRcodeを貼付し使用します。

システムの概要

SMART+QRcodeDTT